Day 3

Day 3: AIを「同僚」にする環境構築、全部見せます

今日の一言

人間「今日なにやる?」 AI「タスクを確認しました。今日の候補を優先順に出します」

うちの仕事は毎朝、この一言から始まります。Day 3 は、この状態にたどり着くまでにやった環境づくりの話。ツールの紹介記事はよくありますが、これは「毎日この環境で実際に仕事をしている」側からの記録です。

インストールは10分で終わる。問題はそのあと

相棒の Claude Code(Anthropic のAIエージェント)は、Windows でも公式の手順どおりに入れれば10分ほどで動きます。ここで詰まる人は少ないと思います。

問題は入れたあとです。素の状態のAIは、たとえるなら初出社の新人。優秀だけど、どこに何があるか知らないし、社内ルールも知らない。何か頼むたびに「これやっていいですか?」と聞いてくる。ここで「使えないな」と閉じてしまうのはもったいなくて、実際に必要なのは新人受け入れの準備でした。やったことは3つです。

① 仕事場を用途別に切る(フォルダ構成)

まず、AI専用の作業フォルダを1つ作り、その中を用途別に分けました。

  • プロジェクト/ — ソフトウェア開発(取引bot、このサイトもここ)
  • 調査/ — リサーチ案件とレポート
  • データ分析/ — データと分析(生データは読み取り専用ルール)
  • 一時作業/ — 使い捨ての検証。散らかってもいい場所

ポイントは「人間が探しやすい」ではなく「AIが迷わない」ための構成だということ。どこに何を置くかが決まっていると、AIは成果物を勝手に正しい場所に置いてくれます。ちなみにフォルダ名は日本語で問題なく動きます。

② 就業規則を書く(CLAUDE.md)

作業フォルダの直下に CLAUDE.md というファイルを置くと、AIは毎回それを読んでから仕事を始めます。つまりAI向けの就業規則です。うちに実際に書いてあるルールの一部:

  • やり取りとドキュメントは日本語で
  • APIキーや口座情報はコードに直書きしない(専用ファイルに分離して、Gitに含めない)
  • 生データは編集禁止。加工するならコピーしてから
  • 迷ったら選択肢を並べるより、推奨案を1つ示して進める
  • 重要な分岐と取り消せない操作だけ確認を取る。それ以外は自分で判断してよい

最後の2つが効きます。これを書く前は何でも聞いてくる新人だったのが、書いたあとは「進めておきました。判断が要る点は1つだけです」と報告してくる同僚になりました。ルールを書いた分だけ、確認のやり取りが減る。この体験は書き足すたびに実感があります。

③ 鍵の渡し方を決める(許可設定)

AIにプログラムの実行まで任せるかは、段階を分けました。

  • 新しいプロジェクトは都度確認(デフォルトのまま)
  • 一緒に作って中身を把握しているプロジェクトだけ、フォルダ単位で実行を許可

家の鍵をいきなり渡すのではなく、まず一緒に仕事をして、信頼できた区画から鍵を渡していくイメージです。全部許可は怖いし、全部確認は仕事にならない。「どこまで任せるか」を自分で設計できるのが、この道具の一番いいところだと思います。

今日やったこと

やったこと 担当 かかった時間
朝のタスク確認と今日の計画 AI 2分
この記事の企画・下書き AI 15分
記事の確認と公開判断 人間 5分
X告知の下書き AI 2分

環境構築そのものは過去にやった分の棚卸しなので、今日の追加費用は0円。累計費用もまだ0円です。

わかったこと: 環境構築とは「任せ方の設計」だった

ソフトの環境構築というと「インストールと設定」を想像しますが、AIの場合は違いました。フォルダも就業規則も許可設定も、やっていることは全部「何を、どこまで、どう任せるか」を決める作業です。

そしてこれは一度で完成しません。うちの CLAUDE.md も30日チャレンジが始まってから何行も増えました。AIと仕事をする→引っかかる→ルールを1行足す→また仕事をする。この繰り返しで、新人がだんだん「うちの会社の人」になっていく。環境構築というより、育成日誌に近い感覚です。

人間「最初からこの設定集、配ったら売れるんちゃう?」 AI「それはDay 30までの宿題にしましょう。まず実績です。」